プレスリリース

2023年予定の月面着陸に向け、ファイソンのSSDがNASAのTRL-6認定を取得

2023年予定の月面着陸に向け、ファイソンのSSDがNASAのTRL-6認定を取得

NANDコントローラとストレージ・ソリューション業界をリードするファイソン・エレクトロニクス社(台湾株式市場8299TT)は、本日(12月7日)、8TB M.2 2280 のSSD (solid state drive)が、Lonestar社の歴史上初となる月面データセンター・ミッションに向けた飛行認定試験(Flight Qualification Tests) NASA TRL-6認証を完了したと発表しました。2023年後半に見込まれるNASA月面データセンターの建設には、データストレージとエッジコンピューティングのサービス会社であるLonestar社、宇宙工学設計・製造のSkycorp社、およびファイソンが参加する予定です。

ファイソンの潘健成CEOは次のように述べました。
「包括的なテストと認証プロセスを経て、当社のSSD技術が月面ミッションに向けたLonestar社の厳しい要件をすべてクリアしたことをうれしく思います。このような新分野の特別なミッションで当社が重要な役割を担えることは誇りであり、今後の新たな任務でも重要な役割を担っていく所存です。また、今回の目標達成のために協力してくださったお客様のLonestar社とパートナーのSkycorp社に特別な感謝の意を捧げたいと思います。

NASAのTRL-6(Technology Readiness Level 6)認証を取得するため、弊社の8TB M.2 PCIe 4.0 SSDは、月環境を模した深冷温度(deep cryogenic temperatures)と真空状態、電磁環境認証、SpaceX Falcon 9打ち上げを模した圧力と環境試験など、一連の試験に合格する必要がありました。これらの試験は、米国シリコンバレーの政府機関や民間のテスト施設の協力を得て、Skycorp社により実施されました。

Lonestar社のデータセンターは、NASAの商用月面ペイロードサービス(Commercial Lunar Payload Services; CLPS)プログラムのもとIntuitive Machines社の月着陸船NOVA-Cに搭載され、世界初の月面データセンターとなる予定です。このミッションをサポートするため、Lonestar社は宇宙仕様のハードウェアインフラのパートナーとしてSkycorp社を選定しました。Skycorp社は、宇宙サーバーアーキテクチャの中で、ファイソンの宇宙認定8TB M.2 PCIe 4.0 SSDを含む先進のマルチコアRISC-Vハードウェアを提供します。」


Lonestar社の創業者兼CEOであるクリストファースコット氏は次のように述べています。

「ファイソンが、優れたSSDストレージ・ソリューション・プロバイダであることが証明されました。私たちは、宇宙飛行に向けた基本的な認定試験がうまくいき、私たちのペイロード(payload)が合格したことを心から喜んでいます。そして、次のターゲットは月面でのオペレーションそのものとなったのです。」
(原文:“Phison is proving to be a superb provider,” said Christopher Stott, Founder and CEO of Lonestar Data Holdings, Inc. “We are truly heartened that the qualification tests have gone well, and that our payload has passed these fundamental next steps for spaceflight. Our next giant leap is the Moon itself.”)


Skycorp社のCEOであるDennis Wingoは、次のようにコメントしました。
「宇宙は変貌を遂げており、宇宙環境における高品質な商用部品の使用は複雑なものとなります。ファイソンは、この月面プロジェクトにおいて、製品の品質だけでなく、私たちの取り組みに対し信じられないほどの製品エンジニアリング サポートを実施してくれました。」

(原文:“Space is in transition, and the use of quality commercial components in a space environment is often complicated,” said Dennis Wingo, Skycorp CEO. “Phison has demonstrated not only the quality of their products but their incredible product engineering support for our efforts.”)

ファイソンとSkycorp社が、宇宙でのデータ処理とストレージの構築を支援する提携を発表したのは2022年の9月でした。Skycorp社は現在、ISS国際宇宙ステーション(International Space Station)のインテリジェント・スペース・システム・インターフェース(iSSI)の実験用アビオニクス機器に、Microchip Technologies社のPolarfire™システムオンチップ(SoC)に接続されたファイソンの4TB SSDを採用しています。そして、この技術は8TB SSDにアップグレードされ、Lonestar社初の月面サーバーとしてIntuitive Machines社のNASA CLPS第2回月面着陸ミッションに搭載される予定です。

火星探査機にファイソンの8GB uSSDが搭載され活躍したと報道されたのは2021年4月です。そして今回、ファイソンはNASAのTRL-6認証を取得し、Lonestar社やSkycorp社とのパートナーシップを確立しました。これらの宇宙での数々の実績は、ファイソンが研究開発投資を拡大している成果です。

Lonestar社について

Lonestar Data Holdings Inc.(Lonestar)は、米国フロリダ州のセントピーターズバーグの海事・防衛テクノロジーハブが本社です。クラウドと宇宙分野の専門家からなる実績あるチームにより、エッジ分野でのデータ活用の未来を切り拓くために設立されました。www.lonestarlunar.com

Skycorp社について

Dennis Wingo氏によって設立されたSkycorp社は、軌道上輸送機(orbital vehicle)の開発、配備、運用の方法に革命を起こしています。最近納入されたインテリジェント・スペース・システム・インターフェース(iSSI)飛行特性確認実験は、Skycorp社の軌道上補給機(orbital logistics Vehicle)開発の重要なマイルストーンとなります。Skycorp社は、NASAやその他の企業と提携していくつかの宇宙ミッションに参加し、革新的なソリューションを宇宙で実現することで成功を収めてきました。Skycorp社はファイソンと提携し、同社のSSDソリューションを開発中の数々の宇宙プロジェクトに提供しています。www.skycorpinc.com

ファイソンについて

ファイソン エレクトロニクス コーポレーションはストレージ製品のコントローラを開発し、トータルソリューションを顧客に提案する会社として世界をリードしています。
当社創業から20年間に、様々なストレージソリューション(PCIe/SATA/PATA SSD, eMMC,UFS,SD カード及びUSB)を開発してきました。 コントローラIC ベース換算数は年間6億ユニット以上になります。
ファイソンは顧客に付加価値を提供するだけでなく、コンシューマー向け、エンベデッド向け、またエンタープライズ向けにも垂直統合ソリューションとサービスを提供します。
また、ファイソンはその卓越した技術力が評価され、業界の標準化活動でも主要メンバーとしても活躍しています。 ファイソンはOpen NAND Flash Interface(ONFI)グループの設立メンバーです。 また、SDA(SD Association)やUFSAの業界標準化団体にファイソン関係者から役員を出す他、 JEDEC、 PCI-SIG、MIPI、NVMeにも貢献しています。
本プレスリリースに記載されている「当社」、および「ファイソン」は「ファイソン エレクトロニクス コーポレーション」です。

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