ファイソンが、NANDコントローラ専業メーカーとして世界初のISO/SAE21434認証を取得 |
デジタル化、スマート化が進展する自動車産業では、車載システムのセキュリティの重要性が高まっています。ファイソンエレクトロニクス社(台湾株式市場8299T)は本日、ISO/SAE 21434自動車向けサイバーセキュリティ認証をNAND型フラッシュメモリ専業コントローラメーカーとして世界で初めて取得したと発表しました。これはファイソンの車載製品の開発プロセスが国際的なサイバーセキュリティ基準に準拠していることを示しています。
ISO/SAE 21434は、車載システムのサイバーセキュリティに関する国際基準であり、自動車メーカーおよびサプライヤーに対して外部からのハッキングに対抗するためのフレームワークと指針を提供します。車両の接続性や自動化技術の進展に伴い、サイバーセキュリティのリスクが増大しており、不正な操作やシステムの脆弱性がドライバーや乗客に重大な脅威をもたらす可能性があります。ISO/SAE 21434認証を取得することにより、サプライヤーはこれらのサイバーセキュリティの課題に効果的に対処し、製品の安全性と信頼性を向上させることが可能になります。
ファイソンは2023年よりISO/SAE 21434認証取得の準備を開始し、約1年をかけてプロセスを完了しました。まず、車載部門が内部自己評価を行い、その後、外部監査機関の指導のもと、講習、ギャップ分析、リスク評価ワークショップを実施しました。部門をまたぐ大量の人的資源と資金が投入されたプロセスコンサルティングと内部マニュアルの改訂は6か月に及び、最終監査が完了しました。
ファイソンのKS PUA CEOは次のように語りました。
「ISO/SAE 21434認証の取得はファイソンにとって重要なマイルストーンであり、社内の部門横断的な緊密な連携の成果です。約1年にわたる厳格な監査およびコンサルティングプロセスを経て、多くの課題をクリアした結果、車載ストレージソリューションの開発・管理プロセスにおいてサイバーセキュリティが大幅に向上しました。この認証取得はファイソンの車載サイバーセキュリティ技術の実力を示すものであり、車載ストレージソリューションの市場競争力を強化するものです。」
ISO/SAE 21434認証を取得したことで、ファイソンの車載向け開発プロセスはさらに安全性と信頼性が高まります。市場で車両の安全性がますます重視される中、この認証はファイソンの世界的な競争力を向上させます。特に、EUのUNECE R155規制では、欧州市場に参入する車両およびサプライヤーにはサイバーセキュリティ評価が義務付けられており、ISO/SAE 21434認証はこの規制の要件を満たす車載サイバーセキュリティ管理システム(CSMS)として位置づけられています。さらに、ISO 21434認証は多くの車載システムサプライヤーにとって標準要件となっており、主要な車載ストレージおよび車載システムの顧客からも高い関心が寄せられています。
NANDコントローラメーカー専業として世界初となるISO/SAE 21434認証を取得したファイソンは今後も車載向けサイバーセキュリティ技術に注力し、業界の発展をグローバルにリードしていきます。今後もより安全で効率的な車載ストレージソリューションを提供し、自動車産業のさらなるスマート化と安全性向上に貢献していく予定です。